Colorado&SouthernRR in JAPAN

Nn3レイアウトと車輌の制作ブログです。

今日は10.5!

前回はZゲージの車輌のお話で、本日はHOn3ゲージのお話となります。

10月5日 すなわち10.5(mm)が、HOn3ゲージの軌間と合致しているというだけのお遊びですが、お付き合いいただければ幸いです。

東京近郊にお住まいの方は、銀座松屋デパート脇の松屋通りと裏通りの角にあるスターバックスコーヒーのお店をご存知かとおもいますが、この店舗こそが日本で最初に出店(再出店?)されたお店であることはあまり知られていないような気がします。

同店1階にある銘板によりますと1996年8月2日のオープンですから今年25周年を迎えたわけですね。

で、もっと知られていないのは、出店前のこの地にちょっと変わった小さな模型店が有ったということでしょう。

ナカヤマモデルというこの模型店、確か 松本謙一氏が 「他所にあるものは何もない」みたいなことをおっしゃっていらしたと記憶しておりますが、まったくその通りのお店でした。

メインとなるショーケースには、他所ではほとんど目にすることのない米国型HOn3ゲージ等のあまり多くないブラスモデルが並んでおりました。

当初は、ノース ウエスト ショート ライン(NWSL)社等のロギングロコ目当てに訪れていましたが、初めて目にするような車輌も多く、その中に1台 憧れの車輌を見つけてしまったのが、HOn3にのめり込むきっかけとなったのですから恐ろしいものです(笑)


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その車輌とは、米国のインポーター であるパシフィック ファスト メール(PFM)社が販売したC&S鉄道のモーガル機で、1950年代から何度か日本で製造され輸出されていた車輌です。

本題の機関車は未だ未塗装のままなのですが、あいにく今 手元に無いため申し訳ありませんが説明用として後日入手した機関車の画像を使用していますことをご了承ください。

製造は現在の安達製作所が担当していたようで、ちょっと線の太い分 がっちりしたつくりとなっています。

実はこの車輌を知ったのはTMS誌上でして、ほとんど日本の市場に出回ることのなかったこれらの輸出向け車輌の不完全品に手を加えた作品を発表なさっている記事に、この機関車がシルエットとして写っている写真があり まさに一目惚れしてしまいました。

元々、いわゆるゲテモノ好きな性格ですからなんじゃこれは的な機関車が素敵なシルエットとして浮かび上がっているのはとても嬉しかった覚えがあります。

金額のことをいうのはなんですが、ショーケース内に76000円のプライスカードをつけて納まっているこの機関車、実際には製造数も多くその後何度も見かけたり安価に入手出来たりもしているのですが、当時はこの機会を逃すわけにはいかないとの気持ちが強く、なんとか資金を調達し 友人と共に出掛けて購入し、七丁目のライオンにて祝杯をあげたものでした。

しばらくして、同じPFM社より出ていたC&Sのカブースも同店にて入手した覚えがあるのですが、その後の記憶がほとんどありません。

閉店を知らずに訪れた際のことだったとおもいますが、同じように閉店を知らずに訪れた方(後に千葉県にて模型店を開業なされた方とお見受けしました)がお隣りのお店の方に何事か尋ね 寂しそうに帰る後ろ姿がとても印象に残っています。

その後、この機関車はテンダーのモーターを交換したり塗装の準備を進めたりしましたが、なぜか購入時の姿に愛着を感じ、数十年後の今も外観は当時とあまり変わらないままとなっています。


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カブースの酸化した表面が過ぎ去った年月を如実に物語っていますが、あの時の友人と共にこの機関車とカブースを持ってスターバックスコーヒーの店内で記念写真を撮ることが今の小さな夢でもあります。